コラム9 私的年金制度iDeCoをはじめてみよう
すでにご存じの事かとは思いますが、個人事業主の方は国民年金保険、法人の経営者の方は厚生年金保険という公的年金制度に加入しているかと思います。
会社の経営をしていると節税のための様々な共済制度に加入したり、所得控除をにらんで私的年金制に加入したりしている方々が非常に多いかと思います。
そこで今回は所得控除の代表格である個人型確定拠出年金(iDeCo)の法改正情報をお伝えしておきたいと思います。
まず、iDeCoとは何か?をおさらいしておきますと、iDeCoは、自分で申し込み、自分で掛金を拠出し、自分で運用方法を選んで掛金を運用し、掛金とその運用益との合計額を給付として受け取ることができます。
iDeCoでは、掛金、運用益、そして給付を受け取るときに、税制上の優遇措置が講じられています。掛金に関しては、法人の役員で厚生年金の加入者は、1か月の上限23,000円まで,個人事業主で国民年金のみの加入者は、1か月の上限68,000円まで拠出することができます。給付は、現在、10年以上の加入者は60歳から受給でき、10年に満たない場合は受給開始年齢が繰り下がります。
そしてiDeCoの一番のメリットはなんといっても全額所得控除であり、受給時は、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となります。ある意味、やらない理由がないといってもいいくらいですね。
ただ、今から始めてももう50歳代半ばだしなぁ・・・と思っている人も多いかと思いますが、そこで今回の法改正情報です。
①まず加入年齢ですが、従来60歳までしか加入できませんでしたが、2022年5月から65歳未満まで加入できることになりました。
②次に受給開始年齢ですが、従来60歳から70歳までの間で選択可能でしたが、2022年4月から、60歳から75歳までの間で選択可能ということになります。
①②も年齢によってためらっていた人には朗報と言えますね。
公的年金の上乗せとしての私的年金としては、おススメです。