社会保険料の控除は少し分かりにくいので言葉の意味から説明しましょう。
①資格取得日・・・入社した日、この日から社会保険に加入します | |
②資格喪失日・・・退職した日の「翌日」 ※例えば、3月31日に退職した場合は資格喪失日は4月1日とな ります。 |
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③社会保険料の徴収・・・資格取得月から資格喪失月の前月分までを徴収します。 | |
※3月31日に退職した場合は、資格喪失日が4月1日ですので、資格喪失月は4月。 つまり、資格喪失月4月の前月=3月分まで徴収します。 一方、3月30日に退職した場合は、資格喪失日が3月31日ですので、資格喪失月は3月。 つまり、資格喪失月3月の前月=2月分まで徴収します。 ※退職日が月末日の場合には、退職月の給与から前月分と当月分の2ケ月分の保険料を控除できます。 ※同月に資格取得日と資格喪失日がある場合のその月の保険料は、その月の給与から控除できます。 |
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④社会保険料は当月分を翌月分の給料から控除できます。 |
それでは、具体的な例をみてみましょう。
●入社時 |
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4月20日入社(4月20日資格取得、4月分から社会保険控除) 4月20日~4月30日分給与 → 5月10日払(4月分社会保険料控除) 5月分給与となり4月分の社会保険料を控除します。 5月1日~5月31日分給与 → 6月10日払(5月分社会保険料控除) 6月1日~6月30日分給与 → 7月10日払(6月分社会保険料控除) という形で続いていきます。 |
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●退職時 その1 |
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3月31日退職 (4月1日資格喪失、4月分社会保険控除なし) 2月1日~2月28日分給与 → 3月10日払(2月分社会保険料控除) 3月1日~3月31日分給与 → 4月10日払(3月分社会保険料控除) ※もし、退職者から請求があった場合には7日以内に支払う必要があります。 (労働基準法23条による) 仮に3月31日に支払う場合は、3月分の社会保険料を控除することができます。 つまり、この場合 3月に2月分と3月分の社会保険料を控除することになりますが、 「退職日が月の末日の場合」になり、2か月分を控除できます。 |
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●退職時 その2 |
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3月30日退職(3月31日資格喪失、3月分社会保険控除なし) 2月1日~2月28日分給与 → 3月10日払(2月分社会保険料控除) 3月1日~3月31日分給与 → 4月10日払(社会保険料控除なし) |